狩猟とは何か
「狩猟」と聞いて、あなたは何を思い浮かべるでしょうか。危険、難しそう、縁が遠い世界——。 けれど実際の狩猟は、免許制度がきちんと整備された、誰でも学べば手が届く社会活動です。
日本人と狩猟の関わりは縄文時代の狩猟採集にまでさかのぼり、山と共に暮らす文化として各地で受け継がれてきました。 戦後は食料増産や毛皮利用のための狩猟が盛んになり、1970年代には狩猟免許所持者が全国で約53万人に達したこともあります。 しかし高度経済成長期以降、都市への人口移動や山村の過疎化、銃刀法規制の強化などを背景に狩猟者は減り続け、 現在は約21万人、しかもその6割近くが60歳以上という状況です。 その一方で、天敵の減少や温暖化による積雪減少、耕作放棄地の増加によってニホンジカやイノシシの生息数・生息域は拡大し、 農林業被害は高止まりを続けています。この「担い手の減少」と「獣の増加」が同時に進む構造こそが、 いま狩猟が静かに、しかし確実に注目され始めている理由です。